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狂信者


2017/09/13 00:49 作成 / 2017/09/13 09:49 更新

出典: UO公式
https://uo.com/wiki/ultima-online-wiki/fiction/the-shattered-obelisk/the-zealot/

By EM Malachi

数週間前……

“墓泥棒求む。経験不問。”

泥棒は石の扉を押しやりながら自分自身に何事か呟いた。たいまつを目の前にかざすと小石をいくつか石の床に転がした。何も起こらないことを確認すると、彼は墓の深部へと入って行った。リカルドはシェリーから異世界から何かを盗んだブリタニア初の泥棒になるよう促された時、屋根を伝っての逃走劇、巧妙な変装、そしてよく出来た錠前を予想していた。しかし実際はミスランが呪文を一つ詠唱するや否や彼はここに飛ばされ、そして現在までのところ、一つの罠すら見つかってはいないのだった。これがブリタニアの最も偉大な泥棒様への挑戦かい?

地下墓地の奥深くへ入って行くと、彼は年代ごとの錆びた甲冑に身を包んだ戦士たちが静かに佇んでいるのを見た。彼らの安らかな眠りを妨げないよう、こちらもまた静寂のうちに忍び寄って盗むのが礼儀というものだろう。リカルドは素早く、崩御した王の宝の在り処を発見した。そこは彼が今まで目にした宝の部屋の中で取り立てて大きな部屋というわけではなかったが、うず高く積まれた黒い宝石の山には目を奪われずにはいられなかった。そのうちのいくつかは彼のポケットに収まった。部屋はその背後に隠されたピラミッド形をしたアーティファクトの方向へと泥棒を導くかのように、神秘な力にざわめいていた。その土台は壊れてはいたが、もともとはもっと大きな物体を支えていたように見える。リカルドの手がその遺跡に触れると人のものではない金切り声が墓の深部から聞こえて来た。そして恐ろしげで怒りに満ちた何かが音を立てて彼に向かって来たのである。

走って逃げ出そうとしたその時だった。そこにあった剣が彼に向かって叫んだのが目に入った。「ヘーイ! 坊主! 俺を拾うんだ! 拾えったら! 助けてやるよ! バラバラにされちまうぞ!」

贅沢なローブと甲冑に身を包んだ巨大なスケルトンが部屋に飛び込んで来た瞬間、リカルドは剣を掴んだ。何の挨拶もなく、スケルトンは彼を真っ二つにしようと巨大なシミターを何度も振り下ろして来た。リカルドの手の中の剣はアンデッド戦士の攻撃をかわしては後ろに跳び退り、ある時は防御のため前に踊り出た。

凶悪なスケルトンはしばしの沈黙の後口を開いた。「クーマッシュ・ゴーから盗んだのは誰だ?」

リカルドはたいして考えもせずに答えた。「クーマッシュ・ゴーって誰だい?」

手の中の剣がクスクス笑った。「それ言っちゃダメだって。」

「クーマッシュ・ゴーはオディオンの剣、クーマッシュ・ゴーはアモラスの夫、クーマッシュ・ゴーはジーランの統治者、アパサスによって認められし者、クーマッシュ・ゴーは今お前の目の前にいる!」スケルトンの目が怒りに赤く燃えた。

大きな黒いシミターを避けようと、剣がぐいっと手前に引かれた。「おやまあ、ずいぶんと自惚れてるんだな。夫だって? マジ? あれは一夜のお遊びだってみんな知ってるぞ。」

スケルトンの戦士が叫び、骨ばった肩でリカルドを突き飛ばしたので彼は部屋を対角線上に飛ばされてしまった。

剣は続けざまにクーマッシュ・ゴーをあざけった。「それで何? 統治者ってマジ? マジで? 邪魔者を片っ端からぶっ殺しただけじゃないの?」

アンデッドの王が立て続けに斬り付けて来るので、リカルドは必死に剣を握り締めた。「君が本当に助けてくれているのかわかんなくなって来たよ。」

「代わりたいか? お前が侵略王の亡霊アンデッドの超人的な攻撃を、このままかわし続けられると思うならそうしろ。俺も休みたいしな。実際、もうそろそろだと思うぜ。」

手の中の黒いロングソードに巨大なシミターの最後の一撃が加わると、剣はガラスのように粉々になってしまった。閃光が走り、硫黄のにおいがした。リカルドとクーマッシュ・ゴーの傍らに立っていたのはにやりと笑う赤い悪魔だった。悪魔は伸びをするとスケルトンからの攻撃をぴしゃりと払いのけて言った。「長いこと待ったかいがあったぜ。俺様をこんなにめちゃくちゃに振り回そうってやつに出会えたのは嬉しい限りだ。」

クーマッシュ・ゴーは泥棒に再び注意を向け、リカルドは壊れてしまった剣の柄で涙ぐましい防御を試みた。「お礼をしてくれるんじゃないのかい?」

「このうすのろはどっから来た? 俺は悪魔だ。礼なんぞ知らん。これは取引だ。俺は剣に閉じ込められている間はお前を守ってやった。文句ならブラックロックの剣を作ったやつらに言え。千年の間悪魔を封印するにはいいだろうが、武器としては微妙だってな。」

「取引だって!?」

「お前はこのアンデッドの暴君に真っ二つにされるところだったんだぞ。助けたかいのないやつだな。あばよ、小僧。」煙が立つとデーモンは消えていた。

壊れた剣の柄がリカルドの手から叩き落され、リカルドは超人的に早い攻撃をかわそうと床を転がった。スケルトンがシミターをリカルドの喉元に突き付け、骨ばった手を差し出した。リカルドはここに来るまでにくすねたアーティファクトを差し出した。泥棒にとどめを刺そうとシミターを振りかぶる直前に、スケルトンの光る眼が宝に見入った。

その時、墓の通路を通じて大いなる風が言い争うような三つの声を運んで来た。クーマッシュ・ゴーはまさに振り下ろそうとした手を止めて聞き入った。風が止むとスケルトンはブラックロックのアーティファクトをリカルドの前に落として彼の玉座へと戻って行った。

クーマッシュ・ゴーの周囲にゴーストが、そしてスケルトンたちが集まり始めた。最初はほんの数体、やがて何百もの戦士らがまとまって軍となった。これ以上は部屋に収まらないだろうと思われた時、クーマッシュ・ゴーは群集の間を大股で横切り、そのまま彼らを率いて部屋から出て行った。

リカルドは彼の意識とオベリスクの先端を取り戻して言った。「一体何が起こったんだ。」

光るガウンを纏った見たことのない女が彼の横に現れて言った。「私の夫があなたの世界を支配するのよ。」

上記の内容は、広田 剣氏 がFacebookに公開したものを引用しています。

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