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ダーク・モンク - The Dark Monk - 2020/11/19更新
出典: UO公式
https://uo.com/…/ult…/fiction/grim-moments/11-the-dark-monk/

By EM Malachi

私は森の中で迷ってしまった。

私の旅は災難続きだった。凍った川を横切った時に、物資のほとんどを失ってしまった。弓の弦は夕食になるはずだったヘラジカをものにしようとした際に切れてしまった。川の底に沈んでしまった交換用の弦さえあれば、伐採キャンプへの道すがら狩りを続けることもできただろう。せめて、正しい方向に進んでいたならば……

キャンプファイヤーを見たのは、飲まず食わずで過ごした三日目の夕暮れ時だった。自暴自棄になっていた私は、丸腰であることを示すために手を振りながら、警戒心すら持たずに近づいた。盗賊の集団ではなく、黒いローブ姿のドルイドが一人でいるのを見て、私はようやく潮目が変わったと思った。見知らぬドルイドは私を見て驚き、夕食をかき混ぜていたスプーンを取り落とすかに見えた。

私は火の傍で暖を取れる場所と、食べ物の残りがないか乞うた。ドルイドはうなずくと、鞄から飾り気のない木のボウルを取り出し、鍋からシチューを注いでくれた。人生で最高の食事だった。

空腹を満たした後は、この見知らぬ人と話をしようと試みた。彼の名はシアランと言い、僧侶のようなものであることがわかった。私たちが火の傍に座っていた時、近くまで降りて来たフクロウに彼は自分のボウルから肉を投げ与えた。すっかり腹も満たされ、どっと疲れが出た私に、僧侶は体を包めるようにと何枚かの毛皮を渡してくれた。私はすぐに眠ってしまった。

目を覚ますと、僧侶がひざまずいて私の手を縛っていた。私が目覚めたのに気づくと、シアランは鋭い刃物を抜いて見せた。「すまないが、選択の余地はないのだ。すべては予言のために。」

私はなんとか僧侶を押しのけ立ち上がったが、刃物は私の脇腹を捉えていた。痛みに構わず私は走った。寒い夜の中を、暗闇に足を取られながら、時に手を自由にしようと試みながら逃げ続けた。時折、木々の狭間に見える夜空に飛ぶフクロウを見ることがあった。

明け方、小川の近くにトレイルマーカーを見つけた。昨日よりもさらに深く森に迷い込んでしまった私は、仕方なくその道をたどっていくことにした。それは、伐採キャンプへと導いてくれた。私は一縷の望みを繋いでいた。 木こりたちがいないことに気付くまでは。

咄嗟に逃げようとして、私は気を失った。そして黒いローブ姿のミーアに揺さぶられて意識を取り戻した。「何よりだ。ガイドがお前をここに導いてくれたのだよ。」

立ち上がろうとした私は、血だまりに根を張る塔よりも高い木を見上げていた。
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