飛鳥市場ロゴ
現在 94 人閲覧中

暗闇にささやく声


2018/10/15 15:44 更新

出典: UO公式
https://uo.com/2018/10/15/whispers-in-the-dark/

By EM Malachi

遠くからカラスのカアカア鳴く声が聞こえる。開いた窓からは風に乗って、火を放たれた町の一部の強烈な匂いが漂って来る。消耗と悲しみが彼を苛んでもなお、賢者は眠ることができなかった。翌日の葬儀の準備を彼が手ずから行った、罪なくして殺された者の顔を彼は忘れることができなかった。彼は無理やり目を閉じると平静を保とうと試みた。

部屋の外の廊下から子どものクスクス笑いが聞こえた。そして暗闇から囁く声が続く。「ハンボルト……。」

「ハンボルト……。」別の声が部屋の反対側から聞こえる。もう一人の子どもだった。

賢者ハンボルトが恐怖から起き上がると最初の声が言った。「ハンボルト、なぜ私たちを探しに来ない?」

暗闇からふたつの小さな影が進み出た。小さな男の子と女の子だった。ハンボルトは彼らに見覚えがあった。シュラウドに包まれた二人に。「お前たちは生きているのか?」

男の子は致命傷になった傷が見えるよう、頭を少し動かした。「ははっ! 聞いたかい? なんて楽観的なんだろう! 人間ってやつは面白いね?」

女の子はクスクス笑うと血の気の無い眼球を不器用に動かした。「今夜こいつの息の根を止めてやる。でもただやるんじゃつまんなくない? 質問ごっこをしよう。」女の子は空中におぞましい形をなぞり、ハンボルトは氷の呪文が彼の肉体を凍らせるのを感じた。

「あの日みたいに? すごいアイディアだね。」小さな死体はハンボルトににじり寄り、瞬きをしない目で彼を見据えた。「ゲームは簡単だよ。相手に質問をし続けるんだ。どっちかができなくなるまでね。嘘をついたらダメさ。先にやっていいよ。」

ハンボルトは聞いた。「なぜ、お前たちは力に満ちているのだ?」

キルニアは彼女が肉体をまとった小さな女の子が口から血を流すまでクスクスと笑い続けた。「この人、私たちを止めようとしてるわよ。お兄ちゃん。今もね……。」小さな青ざめた手が書き物机からダガーを取り出した。

ラシアリは頭をふった。「だめだよ。たった一つの質問でゲームを終わりにするなんて。」借り物の体をまとったリッチはベッドへと近づいた。「僕たちがとってもパワフルなのは忍耐強く勉学に励んだからさ。僕たちは母の与えてくれた本をむさぼるように読んだ。そこにはたくさんの秘密があった。暗き者、モーディン・グリムズウィンド、Khal Ankurでさえも。人類は彼らを闇に葬り去ろうとした。秩序という名のもとにね。だけど僕たちは過去を埋もれさせたままにはしない。」

キルニアが壁を叩いた。「あたしたちの番よ! こいつが一番気にかけている誰かのことを聞いてみない? 彼が一番恐れていることは何かしら?」

兄はしばらく考えてから言った。「僕も質問がある。していいかい。」キルニアが反対しないのを確認するとラシアリは聞いた。「僕たちを止めるために何をくれる?」

ハンボルトはためらわなかった。「全部だ。」

ラシアリはにじり寄った。ハンボルトはかすかな腐臭を感じた。「そうこなくっちゃね。」

キルニアはクスクス笑い、鋭利な刃物を弄び始めた。「お兄ちゃんすごい! これって新しいゲームだよ。全部って言ったよね。ちっちゃなつま先からもらおうかしら……」言いかけたその時、武装したガードがドアを激しく叩き、警鐘を鳴らした。「この町は死んでいる! どこもかしこも扉を閉ざして出てこない。次へ行こう!」

ラシアリは頷き、二人のレイスは彼らのまとっていたぴくりとも動かない死体をその場に残して去った。

*****

ポーションは苦かったが、リッチの心臓の味はさらに酷かった。リッチに命を与え続けるネクロマンシーは舌に金型のようにまとわりつき、食道から胃を焼くようだった。これは厳しい仕事だった。他の誰も代わることの叶わない仕事だった。譫妄が彼の心を支配し始めると、影らしきものが彼をあざ笑った。

二つの影が彼の前に姿を現した。キルニアとラシアリのレイスだった。すでに彼らの魔力は弱まっており、暗闇が潜む場所に彼らの魂の欠片が吸い込まれようとしていた。キルニアはよみがえる記憶に顔を粉々にしながら彼を睨み付けた。ラシアリの頭蓋骨は忘却が引き寄せられた時微笑んだ。腐敗した魔法の渦がハンボルトを包み込んだ。そこにチリ一つ残されていないのを確認すると、ラシアリは囁くように言った。

「賢者よ、私たちはお前に約束を果たさせてやった。お前の命はいただいたが、お前に一つだけ贈り物をしてやろう。お前は決して安らかな眠りに就くことはない。死をもってしても。」

上記の内容は、広田 剣氏 がFacebookに公開したものを引用しています。

Facebookの内容が更新された場合、上記の内容も更新されますが、一定期間が経過すると当サイトでは閲覧できなくなります。その際は Facebook - 広田 剣氏 のページをご確認ください。

広田 剣氏が推奨しているリンク(または翻訳元):

※広田剣とは…
ウルティマオンラインの日本のイベントモデレーター(EM)の方々によって開設された、Facebookのアカウント名です。
広田剣という名前は架空のもので、運営会社であるBroadsword社をそのまま日本語でモジったものだと言われています。
米国uo.comのニュース記事を、日本EMの方々が和訳し、広田剣としてFacebook上に公開してくださっています。

Copyright(C) All SiteContents' rights Reserved by 飛鳥市場.