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日本シャード EMブログ更新情報

Yamato

奇妙なパンプキンを取り戻せ(イベント)

引用元:別ウィンドウで開く https://uoemyamato.hatenablog.com/entry/2025/10/26/034129
2025.10.26

王室広報官のリシオです。

本日は龍族のドラ子さんの依頼になります。

(イベント中のセリフ掲載しました)

 

 

大切に育てていたパンプキンの一太郎が、呪術師が操るドラゴンにより持ち去られたそうです。

一太郎は知性を持ち、対話ができるパンプキンだそうです。

呪術師の名はグリモン。

彼はエクソダスのダンジョンに潜伏しているようです。

ただ、防御装置が作動しており、ドラ子さんでは突破できない模様。

そこで、一太郎奪還のお手伝いをしてくれる冒険者を募集します。

 

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◆開催日時:10月27日(月)22:00~  
◆集合場所:Britain広場

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注意事項:
◆ 予期せぬ出来事が発生するかも知れません!貴重品はなるべく持ち込まないよう、お願いします。
◆ 以下に該当の場合、あるいはEMが問題ありと判断した場合はコールのうえ、イベント中止の措置を取らせていただく場合があります。
 - イベント進行の妨害、かく乱行為。
 - EM、あるいはほかのプレーヤーに対する侮辱的発言、またはそれに準ずる行為。
◆ 皆さんのイベントです。マナーを守って楽しく参加しましょう!

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プロローグ

 

 ここは、ブリテインの王立広報室。

 王都でも数少ない「真面目に仕事をしているようでしていない」部署のひとつだ。


 珍しいことに、今日は室長のネコマタコと、直感のマーキュリ、そして永遠の新人★リシオの三人が顔をそろえていた。


「リシオ、新人のたまもん、別の街に配属になったにゃ」

「……え?」


 その一言で、リシオの先輩デビューは霧散した。

 後輩の育成プランをこっそり練っていた彼は、心の中で静かに泣いた。


「まぁなんだ。これからもよろしくな!永遠の新人リシオ君!」


 満面の笑みで肩を叩くマーキュリを、リシオは恨めしげに見上げる。


「さりげなく、ディスるのやめてください。それより先輩がここに来るなんて珍しいですね」


 普段この場に顔を出さない男が来ているのは珍しい。

 マーキュリは、広報室よりも、現場に行っていることが多い。ただ、その行動は謎に包まれており、本当に仕事をしているのか疑わしいとリシオは思っている。


「今日はな、なんとなく来た方がいいって気がしてな。俺の勘、よく当たるんだぜ。……で、やっぱり何かある気がするだよなぁ」


 その勘とやらは、鉱夫時代に培ったものらしい。

 岩の微かな声を聞き分けて事故を防ぐ、そんな芸当をさらりとやってのけるのがマーキュリだ。


 マーキュリいわく「意識を向ければ、形あるものは皆応える」のだとか。


「先輩の勘って、本当に当たるから怖いんですよね」


 リシオが苦笑した直後…、ノックもなしに扉が勢いよく開かれた。


「マタ公、聞いてくれ!」


 真っ赤な髪を揺らして飛び込んできたのはドラ子だ。室長とは森の賢者亭で知り合い、今ではすっかり呑み友である。


「ドラ子ちゃん、どうしたにゃ?」


「育ててたパンプキンの一太郎がさらわれたんだ!しかも、見たこともねぇ小型ドラコンに! クリドラっぽいけど、なんか……違うんだ!」


 その内容に、室長のネコマタコは耳をぴくりと動かした。

 パンプキンに名前があることも、連れ去られたことも、どこからツッコむべきか一瞬迷う。だが、その前に。


「なにっ!? クリドラだと!」


 室内に轟くような声を上げたのは、マーキュリだった。

 彼はギラリと目を光らせてドラ子に詰め寄る。


「いいから答えろ!クリドラの新種だとしたら一大事だぞ!!」

「近い!顔が近いのだッ!マタ公、この無礼者は何だ?」


 マーキュリの馴れ馴れしい物言いに、苛立ちを覚えたドラ子は、マタ子に視線を向け説明を求めた。


「部下のマーキュリで、クリドラの専門家だにゃ。でもドラ子ちゃんはドラコンそのものじゃん。龍族でしょ?それなのに正体が分からないとは不思議だにゃ~」


「ほう、こいつ龍族なのか……」

「よ、余計なことを言ってしまったにゃ…」


 マーキュリが興味津々とばかりにドラ子を凝視する。

 龍族は個体数が少ないため、調査する機会を常日頃から伺っていたのだ。今日は何かあるというマーキュリの直感は当たっていた。


 クリドラの新種情報に龍族との出会い、顔には出さないが、マーキュリの心は喜びに満ち溢れていた。


「なんだこいつ……」対照的に、ドラ子は不信感が顔に現れていた。


 ドラ子の真の姿は、深紅の鱗で包まれた赤龍である。
 
 ヒトに擬態できるため、龍族に分類されている。性格はが大雑把で、肉が大好き。見た目から脳筋と思われがちだが、意外にも知識は豊富であった。


「ちょっと調べるぞ」


 次の瞬間、マーキュリはドラ子の頭を鷲掴みにする。


「おいコラ人間、勝手にあたしの頭に触れるな!汚らわしい、焼き払うぞ!」


 言って、ドラ子はブレスを吐くべく大きく呼吸し、マーキュリに向ける。それを見た室長は表情を変える間もなくマーキュリに自制を求める。


「マーキュリやめるにゃ!」


 室長が叫ぶ。


(あのバカ!ドラ子を怒らせたら街が地図から消えるにゃ!)


 幸いにも、マーキュリはすぐに手を離した。……調査が一瞬で終わっただけらしいが。


「この擬態、完璧だな。角や尻尾の痕跡がない。お前は上位種か?」

「どういうことですか、先輩?」とリシオが尋ねてくる。


 マーキュリ曰く、一般的な龍族はヒトに擬態すると、角や尻尾付近に何らかの痕跡が残る。しかし、ドラ子はどこから見てもヒトそのもの。その高度な擬態は上位種であることの証であった。


「痕跡は瞳と深紅の髪くらいか?」

「よくわかったな」 


 ドラ子は感心したように微笑み、マーキュリへの評価を改めた。同時にブリテインが地図から消える未来も、どうやら遠ざかったらしい。


 ここ二百年で痕跡を見抜いたのは、占い師のハテナと天使のレミエルのみ。

 ただ、前者は人外スレスレ、後者は完全に人外。純粋な人間で見破ったのは、マーキュリが初めてだった。


「それより、クリドラの話を聞かせてくれ!ミズホで使えるかも知れん」


 子どもが大好きな玩具を前にしたような目で迫るマーキュリに、ドラ子はため息をつく。


「わかったから、顔を近づけるな、暑苦しい!」


 そして、ゆっくりと語り始めた。自分が遭遇した正体不明のドラコンについて。


 その様子を見ていたリシオは、確信する。話が終わったら、先輩はまた仕事を放り出して現場へ飛んでいくのだろう、と。

 

ーーーーーーーーーー

 

 ここはゲンダル山の頂上近く。

 雲を突き抜けるような断崖の先、風を切るように舞い降りる巨大な影がひとつ。


 ――ズシィィン!


 突如、晴天の空から現れたのは、一面を紺碧の鱗で覆われた一頭のドラゴンだった。

 その姿が空を裂いた瞬間、山に住まう獣たちが一斉に逃げ出し、辺りは不気味なまでの静寂に包まれる。


 やがてその巨体が地上へと舞い降りると、ドラゴンは空を見上げた。

 次の瞬間、彼女の全身がまばゆい光に包まれ、その輪郭が徐々に小さく、人の形へと変わっていく。

 

 光が完全に消えたとき、そこに立っていたのは、思わず息を呑むほどの美女だった。

 透き通るような白い肌、紺碧の三つ編みが風に揺れ、黄金の瞳が輝きを放つ。ひとたび見つめられれば、誰もが吸い込まれそうになるだろう。

 

 特筆すべきは角も尻尾もない完璧な擬態。これは上位種の証である。

 彼女が三つ編みを揺らしながら洞窟へ入ると、大の字になって寝ているドラ子の姿が視界に入る。涎を滴しながら寝ているそれは、実に幸せそうな寝顔を晒していた。


「まぁ……なんてはしたないのかしら」


 アズーロは額に手を当て、ため息をひとつ。


「ロッサさん、お久しぶりですわね」


 その声に、ドラ子の瞼がピクリと動き、眉間に皺が寄る。


「……なんだ、アズーロか。その名で呼ぶなって言ったろ、ドラ子と呼べ」


「お断りしますわ。誇り高き龍族が俗称なんて、恥ずかしくないのですか?」


「真名で呼んだらブッ飛ばすぞ!」


 不満げな表情で、顔を横に振るアズーロ。


「それで何んか用事か?」


「ドラ子さん、パンプキンの栽培で勝負しませんこと?」

「……は?」

 


 アズーロは鞄から小さな苗木を取り出し、ドラ子の前に差し出した。


「また勝負かよ……」


 ドラ子は顔をしかめた。

 アズーロは幼馴染みだが、ことあるごとに勝負を挑んでくる面倒な奴だ。挑んでは散っていくのが常だが、今日もまた例外ではないらしい。


「で、それやってあたしに何のメリットがあるんだ?」

「今回は、勝てる気がするのですわ。あなた、植物育てる才能なさそうですもの!」


 オホホホ、とわざとらしい高笑い。

 煽られてもドラ子は眉ひとつ動かさない……否、ほんの少しだけ動いた。


「それに、ハロウィンのパーティーにも使えますわよ?」

「パーティーなんか開かねぇし」


「そうでしたそうでした。お友達のいない貴方がパーティーを開いても、誰も来ませんものねぇ」


 これでもかというほど煽ってくるアズーロ。

 かつてはおとなしく、姉御肌のドラ子の背中を追っていたはずなのに、今や完全にライバルモードだ。理由は簡単。何をやってもドラ子の方に軍配が上がるからである。


「ま、まさか怖くて勝負できないという訳ではありませんよね?」


 アズーロは金の瞳を細め、挑発的な笑みを浮かべた。


「……しゃーねぇなぁ」


 放っておけば延々と煽ってくるのは目に見えている。根負けしたドラ子は、ため息とともに頷いた。この点だけはアズーロが唯一勝っている点だが、本人は気づいていない。


「で? 何で勝負するんだ? 大きさか?」

「美しさですわ」


「は? そんなの水と肥料さえやってりゃ育つだろ。花じゃなくて実なんだし」

「相変わらずおバカさんですわねぇ。わたくしが普通の苗を持ってくるわけないでしょう?」


「……おい、自分でズルするって言ってんじゃねーか」


 煽り耐性が低いドラ子は一瞬イラッとしたが、(罠だ...落ち着け...これは罠だ!説明を正確に理解できないように考えた姑息な罠)と自分に言い聞かせ、説明を聞くことに集中した。


「おバカさんでもわかるように説明してあげますわ」


  アズーロのによると、このパンプキンの苗は、とある呪術師が品種改良を重ねた特別製だという。与える肥料や愛情に質によって形が変わり、中途半端に育てると奇怪な形の実ができてしまう。


「最大の特徴はね、育てた者の知性が反映されること。おバカさんが育てれば、おバカなパンプキンになるってわけ」


「ちょっと待て!それって、あたしの性格を狙い撃ちだろ」


「ご明察。飽き性でガサツなあなたにピッタリですわ」


「……よくそんなもん作ったな。悪意しか感じねーぞ」と呆れ顔のドラ子。


 真っ向勝負で勝てないと悟ったアズーロは、最近は躊躇せず姑息な手を使うようになっている。それでも勝てないのがアズーロなのだが。


「どうせ、ほかにも何か仕込んでるんだろ?」


 アズーロは「そ、そんなことはございませんわよ」と言って、目を泳がせた。

 
 だが、植物に小細工できる範囲などたかが知れている。「まぁいいか」とつぶやきながら、ドラ子は苗を受け取ったその刹那、アズーロは悪魔のような笑みを浮かべて付け加える。


「魔法や特別な秘薬の類を使った場合は失格ですわよ」


「お前、あとから条件を加えるのはズルいぞ!で、肥料は大丈夫なんだよな?」


「ええ、いま伝えたものを使わなければ問題ありませんわ」と言い残し、アズーロはご機嫌な足取りで帰っていった。

 

ーーーーーーーーーー

 

 栽培を始めて一週間。

 パンプキンはすこぶる順調で、早くも実がつき始めていた。

 ドラ子は細工されていない苗もいくつか植え、アズーロが持ち込んだ苗と成長を見比べることにした。実はドラ子、見た目に反して家庭菜園歴が長い。


 土づくりも肥料配合も心得ており、順調なのはむしろ当然。もちろんアズーロは知る由もない。


 ただ、一点だけ引っかかる。

 アズーロの苗に、ひと房だけいびつな実がぶら下がり、細い蔓みたいなものがにょろりと伸びている。同じ株の他の実は、せいぜい形が悪い程度。だが例の奴だけは、明らかに気味が悪い。

 

 さらに一週間。

 天候にも恵まれ、ぐんぐん育つ。実もそれらしい大きさが揃い始める中、アズーロのパンプキンだけ彼女の思惑通り、変わった形の実が目立つ。


 特に例の奴は異形という言葉がぴったりな実になっている。


「やっぱりおかしいよなコレ……」


 ドラ子が首をかしげる。

 呪術師による品種改良の話は聞いたが、ここまで変化させるとは考えにくい。まるで本当に呪われているようだ。

 

 数日後。

 例の奴に口みたいな穴が開いた。蔓だと思っていたものは腕のように節を持ち、ぎちぎちと動く。


「ちょっと試してみるか……」


 おそるおそる穴に指を差し入れた、その刹那『ォゲェエェ――』えずくような音と共に、生ぬるい何かが指先をなでた。


「うわっ!」


 ドラ子は飛びのき、思わず手を引く。

 指先には黄色い粘液。ふわりとパンプキンシチューみたいな香りがした。


「……気持ち悪すぎるぞ。いや、植物も生き物だし、こういうことも……ある?」


 不気味さは満点だが、まじまじ眺めていると、ちょっと可愛く見えなくもない。不思議である。ドラ子は腹をくくり、栽培続行を決めた。

 

 翌週。

 穴は誰が見ても口になり、周囲は鋭い歯のような突起で縁取られた。試しに挨拶してみる。


「おはよう」


『ヴォハァ……』


「……こいつ、喋ったぞ」


 マンドラゴラが悲鳴をあげることはある。こいつも似た類か? 

 知性を確かめよう。ドラ子は異形の実に向かって話しかけてみる。


「あたしの言葉、わかるか?」

『バァイ……』

 


「お前は魔物か?」

『ウゥ……』


「何か欲しいものは?」

『ボォミズゥ』


「……水か?」

『ブゥン』


「お手」

『ワァン』


 右の蔓が器用に持ち上がり、ドラ子の手のひらにちょこんと乗る。


「……」

『……』


 結論。ある程度の知性あり。


(面白いのが生えたぞ!)


 以降、話しかけるたびに言葉を覚え、発音も聞き取りやすくなる。

 その分、追肥や水やりを細かく要求してくるようになり、だんだん手間がかかる。ちょっとウザい。いや、かなりウザい。


 そんな折、天使のレミエルがやってきた。


「ドラ子ちゃん、元気? 妖精たちが『ドラ子がヤバイ植物を育てている』って教えてくれたから見に来たの」


「クソ天使、妖精にあたしを監視させてんじゃねー!」


 本気で怒っているわけではないが、不快感は伝えておく。

 龍族としてのプライドのようなものである。ドラ子も妖精は見えるので、注目されていることは気づいていた。


「まぁまぁ。妖精ちゃんはそこらで暮らしてるの。こんなのが実っていたら気になっちゃうわよ。で、これが例の奴?」


「そうだ。レミエル、コイツどう思う?」

『ゴンニチワ レミヴィェル』


 自分のことを言われていると思ったのか、例の奴は即挨拶してきた。

 レミエルが目を瞬く。


「ほんとに喋ってる……。こんにちはパンプキンさん。ドラ子ちゃん、この子名前はあるのかしら?」


「ねーよ。でもそうだな、一番目立っているから一太郎にしよっか。お前は今日から一太郎な!」


『ヴォグハ、イチジダロウ ビニィ』


 どうやら、一太郎という名を受け入れたようだ。


「そういや一太郎、つい先日から急に発音が良くなったんだ。代わりに変な語尾をつけるようになったんだけどな」


「奇妙な話ね。普通はゆっくりと上達するものだと思うの。まぁ、植物のケースは稀すぎるから何とも言えないけど、それも含めて調べてみるわね」


 それからレミエルは神威を解放し、一太郎を調べ始めた。頭上に金色に神々しく輝く輪が現れる。


「お前、天使みたいだな」

「わたくし、こう見えて大天使ですもの」

 

 にっこり。陽の気が溢れ、悪を浄化しかねない笑み。

 少しすると頭上の輪が消えたので、レミエルは調査を終えたようだ。


「う~ん。何か混ざってる感じもするけど、この様子だと悪しき存在じゃなさそうね。見た目は、うん、アレだけど…」


 悪しき存在は、神威に対して何かしら抵抗をするが、一太郎にその気配はなく、心地よさうに蔓を振っていた。


『イチジダロウ ヨィコ ビニィ』


 表情があれば、とても満足げなものであっただろう。


「アズーロさん、どうやってこの苗を用意したのかしら」

「呪術師に品種改良させたそうだぜ」

 

 

「まぁ…」


 レミエルは渋い表情を浮かべる。何か思い当たることがあるようだ。対照的にドラ子は笑みを浮かべ口を開く。


「レミエルのお墨付きってことで、どんどん育つのだ!一太郎!」

『ワガッダ ビニィ』


 ドラ子の期待に応え、すくすく育つつもりのようだ。


「ドラ子ちゃん、私はそろそろ帰るわね。呪術師が絡むとなると、何か起こるかも知れないけど、あなたなら乗り越えられるわ」

 

「変なフラグ立てるな!さてはお前、呪術師に心当たりがあるんだろ?」

「いえ。でも、ハテナちゃんなら知ってるかもね」


「ハテナか……、あいつは得体が知れないからな、聞きづらいんだよ」

「そんなことないわよ。それより来客みたいよ。アズーロさん出てきたら?」


 レミエルが視線を向けた先に、アズーロの姿があった。

 少し前に到着していたのだが、レミエルがいたので会話の邪魔をしては悪いと思い、区切りがつくのを待っていたのだ。


「ご、ごきげんようレミエルさん、ドラ子さん。パンプキンは順調に育っているかしら?」


 突然、レミエルに呼びかけられたため、驚き気味に話し始めるアズーロ。


「よう!アズーロ。順調に育ってるぞ」

「え、順調ですって?」


 アズーロが目を丸くしたそのとき、レミエルの背に、ふわりとした光の羽が現れた。


「では、わたくしはこれで。ごきげんよう」


 そう言い残し、天使は羽をひときらめきさせて帰っていった。レミエルを見送ったドラ子は、にやりと笑ってアズーロを振り返る。


「ほら、こっちだ。見せてやる」


 連れて行かれた先で、アズーロは言葉を失った。

 そこに広がっていたのは、ふかふかの土、艶のある濃緑の葉、健康そのものの蔓。山頂付近の畑とは思えないほど整った、完璧な育成環境だった。


(なぜこんなに整っているの? 脳筋のドラ子が植物を……、ありえませんわ!)


 内心で叫ぶアズーロのこめかみに、冷や汗が伝う。

 これはズルをしている、そうでなければ説明がつかない。アズーロはドラ子に話しかけた。


「あなた、何かズルをしていませんこと? 特別な何かを使ってらして?」


 疑いの目を向けながら、アズーロは畑の土をつまみ上げる。だが、ドラ子はあっけらかんと笑って言い放った。


「使ってるぜ」

「やはり!不正行為ですわよ」


 アズーロは勝ち誇ったかのように笑みを浮かべた。ドラ子が負ける道筋が見えてきたからだ。

 
 それに対し、ドラ子は表情がコロコロ変わるアズーロを見て「相変わらず面白い奴」と心の中でつぶやき笑みを浮かべる。


 両者とも笑みを浮かべること数秒。最初に口火を切ったのはドラ子であった。


「肥料だよ。自家製のな。魔法も秘薬も使ってないぜ」

「え?」と言って、アズーロは表情を硬くした。


 ドラ子によると、使った肥料は動物の糞や枯れ葉、生ゴミを堆肥化したもの。温度と水分管理も完璧であった。故にアズーロの後出しルールには一切抵触しない。


(そんな……!)


 信用ならぬ、とアズーロは自らの能力で、つまみ上げた土と実を徹底検分。だが、どこにも不正の痕跡は見つからない。想定外である。


 当初の思惑では、まともに育たず大半を枯らす、仮にうまくいっても変形した実だらけになるはずだった。

 
 ところが、形の悪い実は確かに多いが、しっかり育っているものもある。ドラ子の方がうまく育てている気すらして、アズーロの表情に焦りが出始めた。


(ドラ子のことだから、絶対にカラクリがあるはずですわ)


 アズーロは、金の瞳を凝らし、畑に問題点がないかと探し始めた、その時。異形の姿をした例の奴がアズーロの視界に飛び込んできた。


「な、何ですのこの不気味な実は!」


 ドラ子は「よくぞ聞いてくれた」と言わんばかりに瞳を輝かせ、自慢げに答える。


「こいつは一太郎だ。挨拶もできるぜ」


『ゴンニチバ ボクハ イチィダロウ ミィニ』


 ポカン。アズーロは口を閉じることができなかった。


(このような異形の実なんて出来るはずがない。しかも会話ができる!持ち帰って研究したいわ)


 研究したい!研究したい!!研究したい!!!

 絶対欲しい。強烈な欲求がアズーロの頭をもたげる。


「ドラ子さん、この株を譲ってくださらないかしら?」


「断る!一太郎はうちの子だ。誰にもやらん」


 既にレミエルが無害認定していることも伝える。

 ドラ子の強い意志に、アズーロの顔が曇る。


「今日は引き下がりますわ。でも諦めません。一太郎、あたは私が研究対象として連れ帰えります!」


 ギロッと一太郎に視線を向ける。


『コヴァイ ミィニ…』イチタロウは蔓を器用にクロスさせ、はっきり拒絶。


「やめろアズーロ、一太郎が嫌がってるだろ!ぶっ飛ばすぞ」


「ぼ、暴力反対!今日は帰りますわ。ごきげんよう」


 言うが早いか、アズーロは真の姿、青龍へ変じ、空へと消えた。

 

ーーーーーーーーーー

 

 アズーロが去って数日。


 ドラ子と一太郎の平和な日々は、唐突に終わりを告げた。


『ドラゴ タズケテェェ!』


 早朝。甲高い叫びでドラ子は飛び起きた。


「……一太郎!?」


 寝ぼけ眼のまま外へ飛び出した彼女の目に飛び込んできたのは、無残に荒れ果てた畑、そして見たことのないドラゴンの姿だった。


 禍々しい赤黒い色の鱗に覆われたクリドラのような個体。サイズこそ小型だが、放つ殺気は倍以上だった。


(……知らない顔だ。あたしの知るドラゴンじゃねぇ!)

 


 ドラ子は上位種として、すべてのドラゴンの血脈を把握している。だが、こいつは未知の存在。しかもその口元から、見覚えのある苗木の破片がのぞいていた。


(まさか……)


 植わっていた場所へ駆け寄ったが一太郎の姿がない。土も掘り返され、根こそぎ消えていた。


「おい、嘘だろ……」


 胸が締めつけられる。共に過ごした日々が脳裏を駆け巡る。

 口に手を突っ込んだ時の気色悪い感触…。初めて会話が成立した時の驚き。ある日を境に、奇妙な語尾をつけ、急に発音がよくなった時の感動。


 次の瞬間、怒りが全身を灼いた。


(あのクソドラ……許さんッ!)


 戦闘態勢をとった刹那、赤黒いドラゴンは空へと飛び去った。


「待てコラァァァ! この野郎ぉぉぉ!」


 怒号が山に響くが、返るのは虚空だけ。

 そのとき、背後にかすかな気配。振り向くとアズーロが、地に膝をついて頭を下げていた。


「ドラ子さん、ごめんなさい。まさかこんなことになるなんて……」


「お前が犯人か」


 次の瞬間、ドラ子の拳がうなりをあげた。


 ――ドゴォッ!


 拳がみぞおちにめり込み、アズーロの身体は木々をなぎ倒して岩壁に激突した。上位種ゆえ命に別状はない。だが意識が飛びかけるほどのダメージは受けている。


 それでも、アズーロは血をにじませながら、かすれた声で言葉を紡ぐ。


「……待って、……ドラ子さん、一太郎は無事よ」

「まだ話せるなら、説明しろ」


 ドラ子が腕を組み、静かに睨む。アズーロは痛みに耐えながら、真実を語り始めた。


「すべての黒幕は、苗の品種改良を行った呪術師のグリモンですわ」


 敵情視察の折、アズーロが一太郎の話をしたところ、彼は「予想以上の成果だ」と嗤い、同時に異様な殺気を放ったという。その瞬間、アズーロは気づいた。自分は利用されていたのだと。


 本気で攻撃を試みたが「抵抗は無意味だ」と言われたとたん、体が石のように動かなくなったという。ちなみに、赤黒いドラゴンもグリモンが生み出した変異種だった。


「利用されるなんて、情けないぞ」

「ごめんなさい」アズーロはかすれた声で続けた。


 グリモンとの出会いは、ブリテインのアンクで不定期で開催されている、お悩み解決会であった。グリモンはその相談員を名乗り、アズーロの担当になった。

 
 「ドラ子に勝てない」と打ち明けた彼女に、グリモンはパンプキンの栽培勝負を勧め、後日指定の場所で苗を渡した。


 そしてこう言ったという。


 『この苗は、近くにいる者の魔力を自然に吸収する。つまり、相手は知らずに弱っていく。完璧な勝利を約束しよう』


 そう言われ、アズーロは信じてしまった。


「最近疲れやすかったのは、一太郎が無意識に吸ってたってわけか」


 ただ、冷静に考えると、持ちかけられた話の怪しさに気付くはず。

 その点について尋ねてみると……


「あの時の私は、あなたに勝つことだけを考えていたから、冷静に判断できなかったの……」


「おまえ、あたしより賢いから、それくらい気づけよ!で、そのあとは?」


 アズーロは、バツが悪そうな表情で話を続ける。


「一太郎が高度な知性まで持つようになったのは、グリモンも予想外だったらしいの。それで私を操って、彼を回収してくるように命じてきたのよ」


「呪術師なんて、お前ならぶっ飛ばせるだろ。いや、、、」


 ドラ子はアズーロの瞳を見て違和感に気づく。


「おまえ、その瞳は魅了でもされたか?」


 アズーロは沈痛な面持ちで、コクリと頷いた。いつもの高飛車な笑みはそこになく、ただ悔しさと自責の念があった。


「よし、わかった。あたしがぶっ飛ばす」


 アズーロに案内された先は、機械仕掛けのモンスターが多いダンジョンだった。アズーロは魅了の後遺症で動けず、入り口で崩れ落ちる。


「ここからは……、お願い……、ドラ子さん……」


「任せとけ」


 ドラ子が単身で暗闇へと足を踏み入れると敵の群れが殺到した。

 スキンヘッドのオッサンやローブ姿の奴らは問答無用で瞬殺。機械仕掛けのゴーレムはブレスで焼却。何故こんなところにいるか不明な重装騎士と、その従者も邪魔なのでぶっ飛ばす。


 ドラ子流の合理主義である。

 
 途中で文字が刻まれた、クマや植物、回転する玉を目にしたが意味は不明。最奥で立ちはだかったのは、仕掛けが施されたと思われる謎の壁だった。


 事前にアズーロから聞いていたが、防御システムについては知らないらしく、ドラ子自身で問題を解決するしかない。


 壁には、Spot,Bear,Bad Plants,Nexus,Silver Plantと文字が刻まれている。いくら殴っても傷ひとつつかない。

 


 正攻法でいくとすれば、並んでいる文字を並び替えて正しく唱えれば開く仕掛けかも知れない。


「あたしの頭が……、もうちょっとマシならなぁ……」


 脳筋のドラ子に、知恵の壁は鬼門だった。

 数分後、彼女は拳を振り上げたまま天を仰ぎ、ため息をつく。


「こうなったら、冒険者に頼むしかねぇか」


 そう呟くと、ドラ子はブリテインの王立広報官室へと歩き出した。

 

ーーーーーーーーーー

 

 少し時間をさかのぼる。


 例の奴が、一太郎という名前が付与される前、異形へと変貌しはじめたころのこと。

 畑に一匹のスライムが、ぴょん、ぷるん、と音を立てながらたどり着いていた。


「ここが相談員のおっちゃんに言われた場所ミニ。ドラゴンなんて見当たらないミニ」


 ぷるぷると首をかしげながら歩を進めるのは、ミニオン君であった。

 昨年、のっぴきならない事情により、彼の身体はスライム状になってしまったのだ。


 以来、あらゆる方法で元の姿に戻ろうと努力したが効果は無し。そんなある日、街の噂でお悩み解決会のことを耳にしたミニオン君は、藁にもすがる思いで会場へ向かった。


 担当した相談員は、どこからどう見ても怪しい男だった。

 黒衣に身を包み、目の奥に闇を宿したその名は、グリモン。


『ミニオン君の体を元に戻す方法は確かにある』

『本当ニカ?』


 顔の表情こそ読み取れないが、グリモンにはわかった。このスライムのぷるぷる具合…、間違いなく満面の笑みである。


『ケンダル山の頂上付近にドラゴンが住み着いている。奴なら君を元に戻してくれる手助けをしてくれるだろう』


『ホントニ感謝スルミニ~!』


 ミニオン君は全身で感謝を表し、ぷるぷると会場を後にしようとした、その時。


『ああ、もうひとつだけ』


 グリモンの声が、妙に湿った響きを帯びる。


『ドラゴンの畑に奇妙な形をしたパンプキンが生えている。それにはけっして近づいてはいけないよ。いいね?絶対だ』

『わかったミニ!絶対に近づかないミニ!』


 そしてミニオン君は、グリモンに教えてもらった場所にたどり着いたのであった。

 
 ドラゴンを探すべく、畑を見渡すミニオン君。植わっているパンプキンは嫌でも視界に入る。そこに異形のひと房、例の奴に目が止まる。

 
 グリモンの警告を脳の隅に押しやり、ミニオン君は好奇心のままにぷるんと近づいた。どうしてもアレを間近で見たくなってしまったのだ。


「植物に危険なんてないミニ~。グリモンは大げさミニ」


 ミニオンくんがパンプキンに近づいた瞬間、例の奴が動き出した。


「なななな、なんだぁ」言い切る前に、ぱっくり。

 


 数秒後、静寂。

 パンプキンは、満腹そうに「ゲプッ」と一つ音を立てると、何事もなかったかのように、風に揺れる蔓を優雅にそよがせた。


 その翌日から。例のパンプキン、後の一太郎は、やけに発音が滑らかになったという。

 

※終了後、イベント当日のセリフを掲載しますので、全体のストーリーをお楽しみいただけます。

 

イベント当日のセリフ

 

(ドラ子)
! みんな こんばんは
! あたしはドラ子!
! 今日、みんなにお願いしたいのは
! あたしが育てた喋るパンプキン、一太郎の奪還!

! ちょっと経緯を話すから聞いてね
! ことの始まりは、今から1ヶ月ほど前
! あたしの幼なじみのアズーロが
! パンプキンを栽培して、美しさを競う勝負を持ちかけてきたんだ

! アズーロは、あたしと同じ龍族なんだ
! 奴が龍になった時の、紺碧の鱗で覆われた姿は、一見の価値があるぜ
! そんなアズーロなんだけど
! 何かとあたしに勝負を挑んでくる
! ウゼーところがあってさ
! 受けないと、しつこく言ってくるから、勝負を受けたんだ
! ちなみに、今まであたしが全勝ね!

! そのせいか、最近は何かしら小細工してくるんだ
! 今回、アズーロが勝つために持って来た、あたし用の苗は
! 品種改良されたもので、高確率でヘンテコなのが実るんだって
! ズルいでしょ?
! それで実ったのが一太郎ってなわけね

! 一太郎の特徴は、知性があって対話が可能なこと
! 見た目はアレだけどカワイイやつでさ
! おはようって言ったら「ドラゴ オバヨウ ミニィ」って
! 変な語尾つけて挨拶してくるんだぜ
! 日々成長する一太郎を見てるのは、本当に楽しかったよ
! でも
! そんな日は、突然終わるんだ
! ある日の早朝、一太郎の助けを求める声が聞こえたので
! 急ぎ畑に行ってみると、荒らされていて
! 傍らには、赤黒い色のドラゴンの姿があったわけ

! あたしはドラゴンについては
! 全てを把握しているつもりなんだけど
! そいつは、はじめてみる奴だった
! しかも、一太郎は根こそぎ抜かれ
! そいつに咥えられて連れ去られたんだ

! その場に、アズーロがいたから
! てっきり犯人だと思って
! 問い詰めてみると、真犯人が別にいたんだよ

! 最近、ブリテインのアンクでお悩み解決会ってのが
! 不定期開催されてるみたいなんだけど、知ってる?
! アズーロは、その解決会で担当になった奴に
! あたしとの関係を相談したらしいんだ
! そしたら、今回の勝負を提案されて
! 後日、一太郎が実る苗を渡されたみたいなんだ
! その相談員が、グリモンって名の呪術師

! 赤黒い色のドラゴンも、奴が用意したことが判明したんだけど
! ろくでもない奴でしょ?

! 結局、アズーロも魅了されて、グリモンに操られていたみたいでさ
! 腹が立ったあたしは、奴の拠点に殴り込みに行ったんだ
! そしたら防御装置?が働いて
! 本気で殴っても、ブレスで攻撃しても壊れない
! 頑丈な壁に行く手を阻まれたんだよ

! ただ、壁には文字が書かれていたのと
! ダンジョン内に、文字が刻まれたオブジェがあったので
! それらの文字を組み合わせて、発言すれば
! 先に進めるんじゃないかと思うんだ

! そうじゃないと、グリモンの関係者が出入りできなくなるからね
! 自ら閉じこもって、滅びる奴なんていないと思うから

! 文字の組み合わせが、脳筋のあたじゃ解けなくてさ
! そこで今日、みんなの力を借りたいの!
! 一太郎を取り戻すお手伝いを、どうかよろしくお願いします

! ありがとう
! ダンジョンへ移動する前にチャットに入ってね

! Yamato EM Eventね
, 今日はよろしくお願いね


! それでは、ダンジョンへ移動するよ!
! あっちについたら、ダンジョン内にある
! オブジェクトに刻まれている文字をメモしてまわろう

! 集合場所は、ダンジョン奥地の文字が書かれた壁の前ね

●ダンジョン内

, 文字が刻まれたオブジェクトを探しつつ
, 奥へ移動しよう


, みんな、あたしが先日の入った時と様子が変わってる!
, モンスターが強くなってるから、注意して進もう

, Dragonって刻まれているわね。メモメモ
, 次はクマの彫刻で Is

●防御壁前

! これが例の防御壁なんだ
! あたしが殴ってもびくともしない
! このメッセージと、みんなが集めてくれた文字で
! 何か関連せいを見つけないと

Dragon Is Great Cute Everyone Loves

! 壁が崩れたから先に進もう

●ダンジョンの奥地

(ドラ子)
! おまえがグリモンだな?

(グリモン)
! いかにも

(ドラ子)
! 覚悟しろ!

(グリモン)
! あなたのお悩み解決します!!

! みなさん、お悩み解決会へようこそ
! 今日は悩みを抱えている人が多いようだね
! ストレスがたまりやすい社会だから仕方のないことだが・・・

(ドラ子)
! 一太郎を返せ!
! ぶっ飛ばすぞ

(グリモン)
! 物騒な子だね
! 君も悩みがあるようだね。あとで話を聞いてあげよう

(ドラ子)
! 悩みは一太郎がいなくなったことだ
! 返せ!返せ!
! 本気でぶっ飛ばすぞ!

(グリモン)
! ドラゴンは物騒なのが多くて困る
! 一太郎は返してあげるけど、条件がある

(ドラ子)
! 勝手に持っていって何を言ってるんだ!返せ!

(グリモン)
! 苗を作ったのは私だよ。君は育てたに過ぎない

(ドラ子)
! だからなんだよ!
! 所有権はあたしにあるだろ?

(グリモン)
! 一太郎は私が持っているので、今は私に所有権がある
! それより君は、アズーロと真剣に向き合って話し合ったことはあるのかね?

(ドラ子)
! ねーよ、そんなの
! なんか関係あるのか?

(グリモン)
! アズーロが君に勝負を挑むのは、君にも原因があるのだよ
! きちっと普段から話し合っていれば
! 双方ともにお悩みにはなっていないのだ

(ドラ子)
! 何が言いたい?

(グリモン)
! あとで教えてあげよう
! それより、目の前にいる悩みを持った冒険者達が心配だ
! 君の直感で、悩みを持っていそうな人を前に連れてきてくれ
! 君には私のアシスタントをしてもらおうか

(ドラ子)
! 勝手に決めるなよ!
! でもまぁ、アズーロのことも気になるから手伝ってやるよ

(グリモン)
! そうだ。素直なのはいいことだ
! それでは1人目を

※ドラ子が引っ張る

(グリモン)
! 私は相談員のグリモン
! 何か悩み事をもってそうだけど、話してごらんなさい
! よく眠れない、同僚や仲間の話、モンスターが強すぎて困るなど
! なんでも大丈夫さ

 

※冒険者に話してもらう
一人目の相談

でべそが気になる

 

(グリモン)
! ドラ子君、答えてあげなさい

(ドラ子)
! なんでだよ、あんたが対応するんだろ?

(グリモン)
! これは君のためでもある
! 相手が元気になるように
! 相手のことを考え、思って、答えてあげなさい

(ドラ子)
! う~ん

※アドリブで回答

でべそも持って生まれた素敵な部位
卑下することなく
どうどうと見せてあげればいいのだ
みんなにみせてあげよう!

(グリモン)
! そうだね

! 少し時間はかかるかも知れないが
! あなたのお悩みは解決されるでしょう
! あなたのお悩み解決!!

! それではドラ子くん2人目を

(ドラ子)

! それじゃ、そこのあなた!

(グリモン)
! 私は相談員のグリモン
! 何か悩み事をもってそうだけど、話してごらんなさい
! よく腹痛になる、良い武器が手に入らない
! 隣人トラブルなど
! なんでも大丈夫さ

※冒険者に話してもらう

二人目の相談

この世界には麺がないナマ~

(グリモン)
! ドラ子君、答えてあげなさい

(ドラ子)
! う~ん

見た目は毛糸だったかな?
それが麺では?

それを盛り付けている人をみたことがある

(グリモン)

ロープに似たような麺もある

(ドラ子)

あとはアレだ
祈るのです
M神様に、ロープよりも麺らしいものを
これで解決するに違いない

(グリモン)
! そうだね

! 少し時間はかかるかも知れないが
! あなたのお悩みは解決されるでしょう
! あなたのお悩み解決!!

(ドラ子)

! ドラ子くん、みんなの悩みごとを聞いてみてどう思ったかな?

! う~ん
! みんな、いろいろ悩みがあるんだなって
ナマコさんもね
! 問題に遭遇した時
! 自分の中だけで思考して終わらせず
! 勇気を出して誰かに相談すれば
! 気が楽になるような感じがしたような?

(グリモン)
! そこは大切なポイントのひとつだね
! ひとりで抱え込まないことは大事だよ
! それと、問題には必ず解決策があるから
! 悲観して諦めるのではなく
! 自分の現状を客観的に見ると、答えが見えてくる場合が多いんだ

(ドラ子)
! 確かに、そんな気もする・・・
! 自分が描いた今世のシナリオだから
! 必ず解決策があるってことだな

(グリモン)
! その通り
! ただ行動は必要になるのでその点だけはお忘れなく
! 巣穴で大の字になって、よだれ垂らして寝ているだけではダメだ

(ドラ子)
! ど、どうしてそれを・・・

(グリモン)
! 私のところにも精霊から情報が入るのでね
! さて、ドラ子くんのことだけど
! アズーロは、もっと君と話がしたいようだよね

(ドラ子)
! は? いつもあたしを煽りに来てるんですけど!

(グリモン)
! なぜ、そういう行動にでるか考えたことは?

(ドラ子)
! …ない。そこまで暇じゃない
! でも、そういうことか
! 頭の中だけで考えて「煽りに来ているだけ」と結論を出すんじゃなくて
! ちゃんと話あってみろと

(グリモン)
! そうだ
! ただ、アズーロは他者と話すことが苦手なようでね
! 相手が君であっても、緊張するようだね

(ドラ子)
! あいつが?

(グリモン)
! 君から、もう少し話しかけてあげるだけで
! ウザ絡みしてくることは無くなると思うね
! そうすれば、君たち二人の問題は解決だろ

(ドラ子)
! まぁ確かに・・・
! あいつのウザ絡みは悩みの種ではあったからな

! いや、ちょっと待て
! 一太郎を返せよ!
! あやうく、お前に乗せられるところだったぜ
! でも、さっきのヒントは実践してみるよ


(グリモン)
! うんうん
! さて、一太郎だが・・・
! その前にもう一つ、データ収集のため、みんなにお願いがあるんだ

(ドラ子)
! まだなんかあるのか?

(グリモン)
! 私が合成したキメラの強度を確認したくてね

(ドラ子)
! お前それ悪いことに使うだろ!

(グリモン)
! 私から見て、悪いことには使わないよ

(ドラ子)
! なんかひっかかるな・・・

(グリモン)
! とにかくそういうわけで、強度のテストが終わったら
! 一太郎の記憶を持っている生物を返してあげよう

(ドラ子)
! 記憶を持っている生物って?

(グリモン)
! まさか、逆に食べられてしまうとは思わなかったね
! まぁ、そのおかげで、知性が向上したようだ
! 一太郎に食べられた生物も元の姿に戻れそうだし
! これで彼のお悩みも解決だ!

(ドラ子)
! どういう意味だ?

(グリモン)
! 後でわかるさ
! ゲートを出すから、入っておくれ

(ドラ子)
! お前どうみても悪人だろ!
! 変なドラゴン作るし、キメラも作るし・・・

(グリモン)
! 人を見た目と行動で判断してはいけない
! もっと深く客観的に見てみるといいだろう

※ゲート登場

(ドラ子)
! みんな移動しよう

(ドラ子)
, そろそろ、キメラがやってきそうだ気配がする

(グリモン)
, みんなの協力をお願いするよ

※戦闘終了後

(ドラ子)
, 倒したぞ!一太郎を返せ!

(グリモン)
, みんな協力してくれてありがとう
, おかげで素晴らしいデータが得られたよ
, 一太郎は新たな姿で戻るから、街で待ってるといい

, またどこかの街のアンクで、解決会をやるから
, チャンスがあればぜひどうぞ
, あなたのお悩み解決します!!
, それでは、ごきげんよう

(ドラ子)
, もう二度と会いたくないぞ!
, それじゃみんな、街に戻ろう
, ゲートが出たら入ってね

●ブリテイン広場

(ドラ子)
! 揃ったかな
! みんなのお陰で、一太郎の記憶を持つ生物が戻ってきたんだけど
! なにコレ?

(ミニオン君)
! やっと戻れたミニ!
! ミニオン君だよ


! 昨年スライム状になってから、ここまで、長~い道のりだったミニ
! ブリテインのお悩み解決会で相談員のグリモンに
! 「ケンダル山に住むドラゴンが手助けしてくれる」と言われて行ってみたら
! 異形のパンプキンに食べられてしまったミニ

(ドラ子)
! グリモンが「逆に食べられてしまうとは思わなかった」と言ったのは
! そういうことか
! グリモンは、ミニオン君が一太郎を食べると予想したのに
! 一太郎が、ミニオン君を食べてしまったのか

(ミニオン君)
! あんな怖いパンプキン初めてミニ!
! 食べられてから、あいつの記憶と混ざって
! ミニオン君の記憶が曖昧になったミニ
! 自分のことを忘れてたけど、元の姿になったら、全て思い出したミニ!
! ちゃんと、一太郎の記憶も残っているよ
! ドラ子が口の中に手を突っ込んできたり
! 神々しいヤバイ天使に調査さらたりしたミニ
! あと、肥料も美味しかった!

(ドラ子)
! 変な外見になったけど、あたしの一太郎だ!
*ハグ*

(ミニオン君)
! パンプキンより、ミニオン君の方がカワイイミニ

(ドラ子)
! あたしは、以前の一太郎が好きだな
! 今の一太郎って、なんか生肉みたいな感じがしてさ・・・

(ミニオン君)
! ミニオン君を食べ物としてみるのは良くないミニ!!

(ドラ子)
! それで、どうやって元の姿に?
! 一太郎はどうなったんだ?

(ミニオン君)
! そこの記憶は曖昧ミニ
! ドラゴンに食べられて、胃袋で消化される寸前に
! 目の前が光って、それが収まったら
! グリモンがいたミニ

(ドラ子)
! グリモンに何かされたの?

(ミニオン君)
! よく分からないけど「実験成功」と言っていたミニ
! たぶん、今のミニオン君は、ドラゴン、パンプキン、ミニオンの3体を
! 合体させた感じだと思う
! 前より強くなった気がするし、光合成もできるような気がするミニ

(ドラ子)
! グリモンは生物を合成するのが好きなのかもな
! 一太郎は、ミニオン君が元の姿に戻れたので、お悩みが解決されたと思ってる?

(ミニオン君)
! そうミニ!
! お悩み解決会に行って正解だった!
! ただ、一太郎はミニオン君に同化されているミニ

(ドラ子)
! なるほど。新たな形に進化したと思うことにしよう
! それじゃ一太郎、畑に帰るぞ

(ミニオン君)
! 嫌ミニ!
! ミニオンちゃんのところに帰るミニ
! そろそろ鍋の時期だし、その準備をするミニ

(ドラ子)
! お前は一太郎だ!
! 美味しい肥料をあげるからさ…

! あぁ、でもさっきグリモンに指摘されたところだからな
! 一太郎は、あくまでもミニオンちゃんのところに帰るんだね?

(ミニオン君)
! そうミニ
! でも、ドラ子のところへ時々光合成をしに行くミニ
! その時は、美味しい肥料とお水を要求する!
! 足から吸収できる気がするミニ

(ドラ子)
! そうか
! 美味しい肥料を用意して待ってるぜ、一太郎

(ミニオン君)
! 分ったミニ!
! それじゃみんな、来月は鍋作りのお手伝い宜しくお願いするミニ
! ごきげんよう~

(ドラ子)
! ちょっと寂しいけど、一太郎の意志だから仕方ない
! さて、あたしはアズーロと話をしてくるよ
! 今日はみんな、本当にありがとうね
! これでアズーロとあたしのお悩みも解決だぁ

! それじゃまた!

END

この記事は、イベントを企画している「イベントモデレーター」のブログのページを引用しています。

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